令和3年に学習指導要領が改定されたことで、評価方法も大きく変わりました。ここでは新学習指導要領に対する評価方法についてご紹介させていただきます。
4観点から3観点に変更
平成20年度改定から、「関心・意欲・態度」「思考・判断・表現」「技能」「知識・理解」の4観点で評価されていました。
令和3年度の改定より、「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3観点に集約されました。これにより、1つの項目に対する評価ウエイトが上がったことになります。
3観点の評価の内訳
「知識・技能」は定期テストの基本問題~標準問題、授業内での小テストなどが評価対象となります。
「思考・判断・表現」は定期テストの応用問題やグループワーク・提出物などが評価対象となります。
「主体的に学習に取り組む態度」では①知識及び技能を獲得したり、思考・判断・表現力等を身に付けたりすることに向けた粘り強い取組を行おうとしている側面 ②①の粘り強い取組の中で、自らの学習を調整しようとする側面 という2つ側面から評価することが教員には求められています。各科目によって評価される項目は異なりますが、ノートやレポート等における記述、授業中の発言、学習に取り組む姿(教師における行動観察)、子どもによる自己評価、相互評価などをまとめて評価材料とするとされています。あきらめずに学習に取り組み、目標を達成するためにどのような行動をしているか。そのあたりがポイントになってくるのかと思います。
観点別と評定の換算例①
「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3観点をそれぞれA.B.Cの3段階で評価します。
Aを3点、Bを2点、Cを1点とし、合計から左表のようなテーブルで評価している場合、
AABなら 3+3+2=8 合計値8 評定4
BCAなら 2+1+3=6 合計値6 評定3
となります。
観点別と評定の換算例②
「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3観点をそれぞれA.B.Cの3段階で評価するのですが、
実際はA+、A、B、C、C-の5段階で評価されているパターンもあります。
A+を5点、Aを4点、Bを3点、Cを2点、C-を1点とし、合計から左表のようなテーブルで評価している場合、
通知表上では、AABでも
⇒A/A/B ・・・ 合計11点 評定3
⇒A+/A+/B ・・・ 合計13点 評定4
のように評定に違いが生じます。
定期テストでの出題割合とそれぞれの内訳
定期テスト(英語)における「知識・技能」「思考・判断・表現」の出題割合とそれぞれの内訳をお示しします。出題割合は「知識・技能(基本~標準問題)」が55%、「思考・判断・表現(応用問題)」が45%と定期テストではバランスよく出題されています。
※どちらの観点の問題かが明示されていたものを対象に集計(問題数n=2738)
それぞれの内訳をListeing/Reading/Writingの比率でみると、「知識・技能」ではリスニング 23%、読解 3%、英作文 2%、その他 72%となっており、リスニングの比率が高くなっています。また、「思考・判断・表現」では英作文 34%、リスニング 26%、読解 25%、読解と英作文 4%、その他 11%となっており、英作文・読解に加え、こちらでもリスニングの比率が高くなっています。
まとめますと、両観点ともにリスニングの比率が高く、評定への影響が大きいと言えます。
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